二次方程式の解の公式はなぜ成り立つ?平方完成から丁寧に導出

二次方程式の解の公式と平方完成の図解 数学

二次方程式の解の公式は、丸暗記しようとすると符号や分母を間違えやすい公式です。しかし、平方完成から一度導いてみると、公式の形にはすべて理由があると分かります。

この記事で分かること

  • 二次方程式の解の公式が成り立つ理由
  • 平方完成から公式を導く手順
  • 判別式と実数解の個数の関係
  • 公式を使うときのよくある間違い

対象レベル:中学3年生〜高校数学の復習

前提知識:移項、分数、平方根、平方完成の基本

読了時間:約8分

二次方程式と解の公式

一般的な二次方程式は、次の形で表されます。

ax2+bx+c=0(a0)

この方程式の解は、次の公式で求められます。

x=b±b24ac2a

ここからは、この形がどこから出てくるのかを平方完成で確かめます。

平方完成から解の公式を導く

1. 定数項を右辺へ移す

ax2+bx=c

2. 両辺をaで割る

a ≠ 0なので、両辺をaで割れます。

x2+bax=ca

3. 平方完成する

左辺を平方の形にするため、xの係数b/aの半分を2乗したb²/(4a²)を両辺に加えます。

x2+bax+b24a2=ca+b24a2
(x+b2a)2=b24ac4a2

4. 両辺の平方根をとる

平方根をとるときは、正負の2通りがあるため±を付けます。厳密には√(4a²)= 2|a|ですが、±の両方を考えるため、解の集合は分母を2aとして表しても同じです。

x+b2a=±b24ac2a

5. xについて解く

b/(2a)を右辺へ移し、分母をそろえます。

x=b2a±b24ac2a
x=b±b24ac2a

これで解の公式が導けました。公式は、二次方程式を一般的な文字のまま平方完成した結果です。

具体例:2x²+3x−2=0を解く

a = 2、b = 3、c = −2を公式へ代入します。

x=3±324×2×(2)2×2
=3±9+164=3±54

したがって、

  • x = (−3 + 5)/4 = 1/2
  • x = (−3 − 5)/4 = −2

答えは、x = 1/2、−2です。実際に元の式へ代入すると、どちらも左辺が0になることを確認できます。

判別式で実数解の個数が分かる

根号の中のb² − 4acを判別式と呼び、D = b² − 4acと表します。

  • D > 0:異なる2つの実数解
  • D = 0:1つの実数解(重解)
  • D < 0:実数解なし

実数の範囲では負の数の平方根をとれないため、D < 0なら実数解がありません。複素数まで範囲を広げると、虚数単位iを使って解を表せます。

よくある間違い

  • cの符号を間違える:2x² + 3x − 2 = 0ではc = −2です。
  • 分母を2a全体にしない:分子全体−b ± √(b² − 4ac)を2aで割ります。
  • ±の片方だけ計算する:プラスとマイナスをそれぞれ計算します。
  • 4acの符号を落とす:かっこを使ってb² − 4 × a × cと書くと安全です。

練習問題

次の二次方程式を解の公式で解いてください。

3x25x2=0
解答・途中式を表示

a = 3、b = −5、c = −2なので、

x=5±(5)24×3×(2)6=5±76

したがって、答えはx = 2、−1/3です。

まとめ

  • 解の公式は、一般形ax² + bx + c = 0を平方完成すると導けます。
  • 平方根をとるときの±が、2つの解につながります。
  • 判別式D = b² − 4acの符号から、実数解の個数が分かります。

公式を忘れたときも、平方完成の流れを理解していれば形を確認できます。まずは係数の符号を丁寧に書き出し、練習問題で代入手順を身につけましょう。

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